お茶の博物館
茶問屋 日本茶通販【冠城園】の美味しいお茶 ホーム お問い合わせ 英語版
日本茶博物館

はじめに−普及品として定着しているお茶をふりかえると

 私達日本人は、普段何気なく日本茶を飲んでいます。 お茶の間というくらい日本人の中に、日本茶は定着しています。どんな製品にも、その発展段階があります。自動車やコンピューターのように試作品が作られ、製品が始めは高価で、ある一部の人たちへ、それから誰もが買えるようになっていきます。日本茶も長い年月をかけて、今や日本人の生活に溶け込んでいます。

 日本茶は、6世紀頃中国より伝えられたとされています。 栄西禅師がお茶の薬用効果をもって伝えたという話は関係者では有名です。 その後中世を通じて茶道という文化が出来あがり、江戸時代ごろ一般庶民にも普及しました。もっともこの普及したお茶は煎じ茶で、現在飲まれている煎茶ではありません。 この製法は、番茶として飲まれています。

 明治時代に現在飲まれている煎茶の製法が完成し、アメリカへ大々的に輸出を行ったりした後、現在の煎茶の普及になりました。 そして、現在日本人にとってお茶を飲むということは文化の一つでもあります。コーヒーや紅茶は喫茶店で飲んだりもしますが、日本茶は家庭の茶の間で会社で、来客中には特にお茶を出しています。 茶目っ気、滅茶苦茶など日本語にも多数定着しています。"文化とは空気のようなもの、普段気にかけないが、なくてはならないもの"といわれますが、日本茶にもそのようなことが言えるのではないでしょうか。

 諸外国と比べてみますと、実に色々な飲み方をしています。 イギリス人と紅茶とアフタヌーン・ティーは有名ですし(勿論イギリス人は、日本人と同じように普段も何気なく紅茶を飲んでいます。)、トルコではチャイといって素晴らしい金のポットやガラスコップに熱いお茶を入れ飲んだりしています。 台湾では茶芸という煎茶道のようなものがあって、日本人とはまったく別な飲み方をしています。(ちなみに日本では烏龍茶は低位品質ですが、台湾では緑茶で大変おいしいです。) アルゼンチンでは銀の筒に日本とは全く違うお茶を入れて、皆で回し飲みしています。このように見てみますと、日本茶も日本人のやり方にもっとも親しみやすいように、長い年月をかけて決まってきたのではないでしょうか。 ここでは日本茶にみる日本人文化論といったことに踏む込むことはしませんが、日本茶の歴史を通じて現在普及している日本茶を考えてみたいと思います。


はじめに日本茶の起源江戸時代明治時代戦前戦後日本茶の種類日本茶の生産地
製茶日本茶の審査日本茶の流通日本茶の消費色々な日本茶お茶の成分お茶と科学
新しいお茶お茶を美味しく飲む方法日本茶の貿易日本茶関係文献